ストリート優先設計。量産形状ノンアスベストタイプ。

ドライバーと車のコミュニケーション手段として、ギアチェンジは欠かせない。だから、AT全盛の現代でもMTにこだわり続ける人たちがいる。そして、その感覚を増幅するのが、私たちのスポーツクラッチだ。高強度ファイバーを採用すると同時に摩擦材に織り込まれている銅線の比率をアップした独自のオルガニック（ノンアスベスト）材は、耐フェード性や回転強度、摩擦係数変化の低減といったクラッチディスクの基本性能を向上。ストリートにおけるストップ＆ゴーや半クラッチ時の操作性、さらには幅広い温度域への対応を可能にしている。
もちろん、本来の動力伝達という機能においても、ダブルスプリングや強化ダイヤフラムスプリングを採用して圧着力を約３０％高めたダグタイル鋳鉄製プレッシャープレートとのコンビで、高出力エンジンのトルクをも確実に伝達する能力を身につけている。強化クラッチという言葉には扱いづらいイメージがあるが、それは、レーシングスペックそのままをストリートで使った場合のこと。レース用のクラッチは、瞬時に高温になる極限的な状況に的を絞って設計されているから、レースとは別の意味で過酷な状況にあるストリートでは、ノイズや偏磨耗の発生、耐久性の劣化など、さまざまなデメリットが発生するのだ。
もちろん、操作も疲れる。だが、心配は無用。ストリートユースを中心に設計された私たちのスポーツクラッチは、量産品に比べて若干の踏力こそ要するが、スポーツドライビングから街乗りまで、気負うことなく乗りこなすことが可能だ。