こちらは大阪時代に赤本で大いに活躍した、のちに時代劇漫画、怪奇漫画で知られる、いなば哲先生の赤本時代の峠哲兵による名義の赤本「地下鉄の怪　長編ポケット漫画」です。KK出版、1948年～1952年くらいの間に書かれたもの（本人が峠哲兵と名乗るのも1952年辺りまで）。50ページ。

旧新品デッドストック品ゆえ、綺麗な美本（経年による軽い小折、わずかな微細な汚れはあるものの、中はかなり綺麗めです）。

峠哲兵の真骨頂のふしぎ話です。主人公の男の子が悪者にスリの犯人だとなすりつけられる。誤解と気づき、警察から解放、映画見るための1000円を困っていたおじいさんにあげて、帰りの電車賃のないのに気づき、おじいさんに電車賃借りに行く。

そこに罪を擦り付けたスリの犯人がやってきてスリを手伝わ、きっぱり断る。激高し、暴力で無理やり仲間に引き入れられるところにあのおじいさんが撃退してくれた（まさに例の一連の事件の若者ら思わせる）。おじいさんは正しき心を持つ少年を探していて不思議な切符をくれた。

願っていることがあれば人に切符を渡すとかなえられると。そして南極へ行ったり、ペンギンに襲われたり、インドに行き、コブラに襲われそうになったり、残り二枚しかない切符使えず、立ち往生。そこへ悪者と警察の銃撃戦に巻き込まれてしまい、と冒険譚にもなっています。

峠哲兵作品としては珍しいテイストの作品です。お楽しみいただければ、と思います。

同梱も可能です。ゆうパック、レターパック、クリックポストなどでの発送です。防水対策もしてお送りします。