フランシス・イーンド（ソプラノ） マーサ・リプトン（アルト） デイヴィッド・ロイド（テノール） マック・ハレル（バス）

説明不要の大名盤、B.ワルター指揮ニューヨークSOによるモノーラル録音のベートーベンの交響曲第9番「合唱付き」Op.125およびブラームスの運命の歌Op.54です。ワルターのベートーベンの交響曲はステレオ初期の全集が日本では良く知られていますが、これはそれ以前の1949/50年にモノーラルで録音されたものです。日本Columbicaの記念すべきLPレコード第1号プリミエレコードが本盤になります。戦後まだ6年しか経過していない混乱最中の1951年にリリースされました。よくワルターのベートーベンは「暖かい」と表現されることが多いですが、本盤に針を落とすと、そのイメージは一変するかと思います。もちろん良い意味で温かさは残っていますが、中低音を中心に、とにかく凄まじいぐらいのド迫力です。当時のプレスに起因するサーフェースのチリパチはありますが、そんなことは演奏の迫力で消し飛ばしてくれるような熱演です。ノイズ云々を語るのではなく国産プリミエレコードの持つアナログの素晴らしさをぜひご実感いただければと思います。ワルターの演奏も素晴らしいのですが、このような再生芸術としての工業製品をこの時期に制作した日本の技術者の心意気（息遣い）を感じるレコードです。

余談ながら、今回、日ビクターのプリミエレコードであるコルトーの来日録音盤も出品しておりますので、よろしければそちらもご参照ください。

状態（レコード/ジャケット） VG++,VG++/EX--

全面試聴しております。レコードは状表面にスレやクモリなどが散見され、古い日本プレスのため、サーフェースのチリチリがあり、おおむね良好です。古いモノーラル盤ですので、ぜひモノーラルカートリッジにてしっかりと深溝をトレースしてあげれば、音の「芯」を捉えた力強いサンドが再生されます。バインダージャケットは経年変化により、やや色褪せがあり、角や縁などに若干の傷みがありますが大変良好です。

GRADING

基本的にコレクター様の貴重なコレクションからの出品となりますので、すべて中古品となります。

そのため、当方の出品内では、大変きれいな状態（盤面）であってもNM, NM-等の表記はいたしません。

EX  : 全般的にきれいな状態

EX- ： 全般的にきれいな状態に準ずるもの

VG++： 全体的に良好な状態（EX/EX-に加えて一部若干の瑕疵があるもの）

レコード盤面：一部部分的なノイズが発生する箇所があるもの

ジャケット：若干の経年変化（シミ、よれ、へたれ）がありますが、全体的にはおおむね良好なもの

VG+  : 全体的におおむね良好な状態のもの

音盤：ノイズが発生する箇所がVG++よりやや多いものの、悪い状態ではないと思います。

ジャケット：やや経年変化などにより、傷、シミ、割れなどがあるもの

 VG 音盤、ジャケット：VG+に比べてさらに瑕疵の部分が増えたもの。

 

新しいデジタル盤であってもすでに数十年前に製造・発売されたものになります。

サーフェース・ピックアップノイズやポップ音がある場合、音盤を否定されるような方や神経質な方はご入札を控えて下さい。